2009-04-26

昨日書いたものが、ちゃんとアップできてないので、思い出しつつもう一度。
21日に水戸岡さんのドーンデザインに言ってまいりました。
掲示板に書かれたご意見や、お手紙を持参し今後の進め方などについて、お話させていただきました。

以前にも伺った話で、どこかに書いたかもしれませんが、
「デザイナーは、代理業だ」という言葉が、改めて納得でした。
私なりの理解で翻訳すると、
「使う人の不便、運用する人の問題点、そのような不便を理解し、
その解決方法となるカタチや、使用方法、イロや素材など提案する仕事」です。

私もデザイナーというのは本来そういう仕事だと思っています。
けれど、長年にわたり街角で 「自己実現型」 のデザイナーによる、
一見「アーティスティックな」デザインの氾濫を見せられ、自身の眼を曇らせてしまっていました。
10代、20代のころ、カッコばかりつけるデザインに、どれくらい理不尽を感じてきたか。
「機能を十分に満たしていないデザインは意味が無い」
若干エキセントリックですが、友人たちの前でよく、そう喋っていました。
一見先鋭的だけど、使いかけるとワケのわからない英語ばかり氾濫しているオーディオなどに、
どこくらい失望してきたか。

でも、それはデザイナーの問題ではないのです、なかったのです。
買う側、依頼する側の要求を形にすると、おそらくそういうものができてしまうのでしょう。
直接デザイナーとかかわるのは、依頼する側です。
発注者、クライアント、オーナー、社長、旦那、何でもいいですが、
この人たちが、買う側・利用する側の人たちの要求を読み違えると、
本来のニーズに合わない注文が生まれ、
不便なデザインが世の中に出てしまうのです。
私(似限らず、多くの人)が見て使って、苦手なデザインは、おそらくそういうところから生まれてきたのではないかと思います。
今回の寝台車、実際にできるかどうかは未知数すぎますが、
現行の問題点と、求めたい理想形を考えてゆきましょう。

鉄道ファンの多くが、現行の寝台車両に慣れと愛着があるのはよくわかりますが、
現在の寝台車は、すでに利用者のニーズにマッチしていません。
いったい何が問題で、今までの車両では満たせない不便はいったいどこにあるのか。
どういう車両があれば、どんな人にとって便利で、誰にとってメリットがあり、
より実現の可能性が出るのか。
それをより具体的に考えていくようにしたいと思います。
と、いいつつ、まだ、雑談BBS しかでてきいませんので、
ページの不備が皆さんにご迷惑をおかけしています。

そんなところに、一通のお手紙をいただきました。
神奈川県在住の女性です。
「寝台車を昼間にも走らせよう」というものでした。
長距離になれば、ありえる話し出し、まぁそんなものかな、と思いつつ読み始めて、自身の不明に気づかされました。
ご高齢の母君が、ご病気だった姉のところを訪れたいが、その方法が無い。
新幹線で行ければいいのだけれど、長時間の座席は厳しい。夜行列車で訪れるには中途半端な距離だ。という話でした。こういうときこそ、寝台車(寝台席)があればどれくらいありがたいかと思います。

高齢者や、私のような腰痛もち、睡眠不足のビジネスマン、時差ぼけの旅行者、どのくらい助かることでしょう。
一両丸ごとの必要もありません。同一寝台は一列車一人なんて原則にとらわれる必要もありません。
リネンのシーツじゃなく、ペーパーシーツでも十分でしょう。枕と毛布はレンタルでも十分です。東京から名古屋までの人が降りたら、名古屋から岡山までの人が横になって乗ればいい。そのような実際的な工夫や使い勝手は、デザイナーと相談すればいいわけです。
必要は発明の母なんて言葉がありましたが、このような「必要」「不便」にしっかり眼をむけて行きたいと思います。

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